ジャパンカップ2014
ジャパンカップでは以下の6匹を使用しました。
ポケモン | とくせい | もちもの | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 |
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ゲンガー | ふゆう | ラムのみ | シャドーボール | おにび | ちょうはつ | まもる |
サンダー | プレッシャー | オボンのみ | 10まんボルト | めざめるパワー(氷) | じゅうでん | はねやすめ |
バンギラス | すなおこし | バンギラスナイト | いわなだれ | じしん | りゅうのまい | まもる |
ボーマンダ | いかく | いのちのたま | りゅうのはどう | だいもんじ | ハイドロポンプ | まもる |
ガブリアス | さめはだ | ゴツゴツメット | じしん | ドラゴンクロー | かわらわり | まもる |
ファイアロー | はやてのつばさ | あおぞらプレート | ブレイブバード | おにび | おいかぜ | まもる |
ゲンガー
167-x-80-150-96-178
臆病 H252 D4 S252
サンダー
196-x-108-176-115-125
控えめ H244 B48 C140 D36 S36 (※個体値はB24,C25)
メガバンギラス
197-190-175-x-141-135
陽気 H172 A44 B36 D4 S252
ボーマンダ
189-x-103-168-101-140
控えめ H148 B20 C180 D4 S156
B…182ガブリアスの鉢巻ドラゴンクロー威嚇込み確定耐え
C…命の玉大文字で157-115メガクチート確定1発
S…最速ドーブル抜き
ガブリアス
183-182-116-x-105-169
陽気 A252 B4 S252
ファイアロー
154-146-91-x-89-178
意地っ張り H4 A252 S252
・このパーティの概要
ゲンガー・ファイアローの鬼火、ボーマンダの威嚇により全体の物理耐久を上げて体制を整える。
サンダーはこれらと充電と併せて物理・特殊両面からの攻撃に強くし、羽休めによる回復を続けることで相手を詰ませる。
バンギラスは相手の物理火力が落ちた場面に登場させることで、竜の舞から一気に全抜きの態勢に入る。
後にも述べますが、構築のスタートは竜の舞メガバンギラスにあり、バンギラス以外のポケモンについては、バンギラスの竜の舞起動のサポート、竜の舞後の突破力・積み技や回復による新たな起点作りを重視して採用しました。
竜の舞の起動サポートとしてはモロバレルが一般的に採用されています。
第16回アリーナオフ(前記事)の時点では、私はこのポケモンを使用しています。
しかし、このポケモンを使う上で以下の気になる点がありました。
①竜の舞後の並びの弱さ
②防塵ゴーグルや挑発、ヒートロトムといったモロバレルを対策する要素の増加
③モロバレルミラーが面倒
バンギラス+モロバレルの並びでは、ガブリアスの地震が全くケアできておらず、また相手への打点も完全にバンギラス依存なため、バンギラスに氷の牙を採用しないと、ガブリアスに押し負けてしまう。
必須といってもいい岩雪崩、コンセプトの竜の舞に加え、安全にバンギラスの横を入れ換えるための守る、範囲が魅力的な地震。どれもが私には捨てがたく、氷の牙を採用することはできませんでした。
そして、第16回アリーナオフ(前記事)では、防塵ゴーグルを持ったサンダーが登場、その後のスペシャルレートやファミ通カップにおいて数を増やしました。
実際に私は第16回アリーナオフにて優勝者のとしきさんにこのサンダーを使われ、負けたという事実もあり、さらには環境に多くいるプテラのフリーフォール・挑発、ヒートロトムのオーバーヒート、おまけにバンギラス+モロバレルで竜の舞・怒りの粉という単純な動きは、対策の組みやすさもあることから、ジャパンカップという大きな大会ではより対策が厚くなる…これらのことを考慮すると、モロバレルの採用は困難に思いました。
ところで、モロバレルというポケモンは、おもにバンギラスが苦手とするガルーラや水タイプに対抗するために採用されます。
このため、私はモロバレルの代わりにガルーラ・水タイプに強いポケモンを探す必要がありました。
ガルーラに強いポケモンとしてゲンガー・ガブリアス、水タイプに強いポケモンとしてサンダーの採用を決めました。
これらのポケモンには各技とあわせて採用理由がありますので、個別に紹介していきます。
ゲンガー
シャドーボール
→ギルガルドへの打点として。
鬼火
→あらゆる物理ポケモンを弱体化、自身の低い物理耐久と相性がいいだけでなく、サンダー・バンギラスの起点を作る。
挑発
→バンギラスの状態異常対策、ワイドガード対策、ギルガルド対策。
ギルガルドは、ワイドガードを持っている場合、非常に処理がしづらく、竜の舞メガバンギラス構築においては、ガブリアスやメガクチートに並んで、処理に困るポケモンです。
ワイドガードを持っていない場合でも、耐久が高いため、メガバンギラスの地震ではなかなか落し切ることができず、聖なる剣やラスターカノンによる手痛い反撃を貰うことになります。
挑発は、そんなギルガルドへの対策としての採用という側面が大きい技です。
実際の対戦では、1ターン守るを挟み、相手の攻撃後のキングシールドを誘発させて使うのが有効で、これが決まれば、ゲンガーで簡単にギルガルドを処理することができることもありました。
そう上手く行かなくても、後続のバンギラスが格段に動きやすくなる上、キングシールドのみでなくワイドガードまでも自然に対策できるため、非常に有用でした。
ガブリアス
瓦割り
→バンギラスと並んだ際自由に使えない地震でキリキザンやメガガルーラを見るのは怪しいと思い採用。メガガルーラの攻撃2回を受けて、ゴツゴツメット・鮫肌の定数ダメージが入れば、メガガルーラが瓦割りで落ちる程度には削れます。
このガルーラを考慮した動きは拘り鉢巻を持つことでも可能です。
サンダー
充電
→バンギラスが岩雪崩・地震で相手を両方縛っている場面でアドバンテージを稼ぐことができる技。さらに守るを誘発するファイアローの追い風とも好相性です。この技で特殊ポケモンを多く詰ませ、勝利しました。
羽休め
→充電同様、両縛りの場面で確実にアドバンテージを得られる技として。
以前はヒートロトムにしていたところですが、ヒートロトムでは、バンギラスが相手を両縛りにしている場面で何もすることがないということが多く、またヒートロトムの採用理由として重視した対ギルガルド性能については、サンダーも充電+羽休めによって十分だと判断しました。
ボーマンダとファイアローについて
ボーマンダは、命の玉を持ち、ドラゴン技と炎技を使い分けることで、非常に広範囲のポケモン(特にバンギラスの苦手とするポケモンの多く)を見れるのが魅力的です。
特にバンギラスとの並びを作った際、ガブリアスなどのドラゴン*1、メガクチートをはじめとする鋼に対して、有利を維持できます。拘りスカーフだと、メガクチートが一撃で処理できないほか、この有利対面が、相手の交替によって、一時的なものになりえ、非常に安定感に欠けると思いました。
ハイドロポンプは、バンギラスの苦手とするカバルドンやドサイドン、また環境に多くいるヒートロトムに非常に刺さります。
ファイアローは、動かし方の決まったパーティにおいては、非常に強いポケモンです。
積み技や天候、トリックルームなどのギミックを駆使して、相手を上から縛り続けるタイプのパーティがこれに当て嵌まり、竜の舞メガバンギラスを主軸に据えたこのパーティも当然これに当たります。
また、このパーティにおいては、*1で述べた、バンギラス+ボーマンダによる展開を一つの勝ちパターンに考えていて、そこでボーマンダが相手のポケモン(おもにドラゴン)に先制するために追い風という技が必要になりました。
追い風は、バンギラスの竜の舞の素早さ上昇を打ち消す相手の追い風に対抗するためのものでもあります。
・このパーティを組むに至った経緯
数あるメガシンカポケモンの中でもメガバンギラスを採用し、構築の軸としたのは、おもに以下の二つの理由に起因しています。
一つは、メガガルーラミラーをしたくなかったから。
私は、メガガルーラがメガシンカポケモンの中でも最強だという評価をしていますが、今までメガガルーラ同士のミラーを見たり、あるいは実際に自分でもしてきた中で、運要素がなく、ミラーに安定して勝てるパーティを思い付きませんでした。
そしてもう一つ、勝ちパターンに全体技を組み込みたいというのがありました。
この考え方は以前から持っているものですが、全体技は、(相手の2匹のうち少なくともどちらかには有効であることがほとんどなので、)全体技が有効でない相手の片方にのみ適当な技を選択していけば良い技です。
特に相手の行動を読んだりする必要がなくなり、その分安定して勝ちやすくなるので、複数のポケモンが動く、複雑なダブルバトルにおいては、できるだけ組み込みたい要素です。
・反省
ここまでパーティに対する説明をしてきましたが、ジャパンカップでは結局あまり勝てませんでした。
負けたパーティはほとんどプテラ入りのもの(sejunさんのパーティのコピーおよびそれに似たもの)。
プテラの岩雪崩の通りがいいのに加え、それがすべて上から撃たれるものであるため、当然怯みによる事故は免れられず。
また上からの岩雪崩を回避するためのファイアローの追い風もプテラに追い風で返されてしまい、全く意味をなさず、主軸のバンギラスによる攻撃がワイドガードで防がれることもありました。
プテラが多くいるであろうことは分かっていましたが、欠陥に気付かないままパーティを使用してしまったのは、このパーティを作り終えたのがジャパンカップの初日の夜のことで、全く実戦を行わずに本番を敢行したためです。
せめて、ファイアローの配分を、威嚇込みでプテラの岩雪崩を耐えるようになどすれば良かった。
またガブリアスの持ち物について、使用している中で拘り鉢巻に変えたいことが何回かありました(微妙に火力が足りなかったり、岩雪崩が欲しいと感じたり)。
良かった点
ゲンガーのラムの実は、ニャオニクスやレパルダスの電磁波や威張るが多く見られたので、悪くなかったと思います。
またサンダーがとても強かった。
充電サンダーは初めて使いましたが、思っていたよりも強かったです。